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株式会社ガリバーインターナショナル 代表取締役会長 羽鳥 兼市

システムやビジネスモデルは二の次 経営で大切なのはロマンです

円安や消費増税のあおりを受け、多くの企業が業績の見通しを下方修正するなど、難しい経営判断を迫られている。そんななか、ガリバーインターナショナルは直営店を中心として積極的に店舗を展開。強気の戦略を行っている。同社は「買取専門」のビジネスモデルを武器に、他社を圧倒。売上高は1550億円を超え、中古車業界No.1の地位を確固たるものにしている。現在の同社を築き上げてきた会長の羽鳥氏に、独自の経営論を聞いた。

※下記は経営者通信36号(2015年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

直営店を中心に 国内800店舗をめざす

― 消費増税で流通業界に逆風が吹くなか、2015年の2月期は計画どおりに直営店の前期からの純増が50店舗、2016年2月期は同100店舗を予定し、拡大路線を続けています。外部環境が悪化しても、強気の手が打てるのはなぜでしょう。

 店舗数がまだまだ少ないからです。現在、FC加盟店107店舗を含めると約460店舗ですが、これはあくまで通過点。なぜなら、1994年に会社を設立した当初から「5年以内に全国500店舗を展開する」という目標を立て、1999年9月には実際に達成したからです。

 会社を立ち上げて間もない当時は、FC加盟店を中心に店舗を展開。とにかく店舗数を増やして、認知度を上げる戦略をとったのです。おかげさまで近年は「ガリバーブランド」も定着し、店舗をまかせられる人材も育ってきました。古株となったFC加盟店の跡取り不在という問題もあり、徐々に直営店へとシフトしてきたのです。

 2018年までには、直営店を中心に800店舗を出店する予定です。

― これ以上出店を続けると飽和状態になりませんか。

 ならないですね。中古車ビジネスは、まだまだ開拓の余地がある市場です。

 たとえばトヨタの販売店舗数はディーラーを含め、全国で5000店を超えています。自動車メーカー1社だけでこの数字ですよ。一方、我々が手がける中古車ビジネスは、すべてのメーカー車をあつかえるわけです。競合もあるので単純に比較できませんが、それでも1000店舗だって全然たりない。

 だからこそ、積極的に店舗展開しているのです。たとえ景気の悪化や消費増税といった影響があっても気にしません。そこにまだ大きなマーケットがあるのですから。社内体制が整ったいま、一気に拡大を図っていきます。

「不透明さ」を排除した 独自のビジネスモデル

― 中古車業界において、1550億円超と圧倒的な売上高を誇っています。なぜ他社の追随を許さないのでしょう。

 当社が「買取専門」のビジネスモデルだからです。エンドユーザーから買い取った車は、すぐに全国のオークションに出品するので在庫をもちません。買取査定は本部で一括して行うため、同じ種類の車で似たような状態なら、全国どこでも同じ値段で買い取ります。在庫リスクや販売経費がかからないぶん、高く買い取ることができる。結果、エンドユーザーも安心して車を売ることができるのです。

 一方、自社で中古車を販売する場合は、売れるまで車を展示場に置き続けなければなりません。早く売れればいいですが、売れないかもしれない。時間が経てば経つほど車の価値が下がり、展示場を運営する人件費や宣伝費もかかる。そうしたリスクをふまえると、「できるだけ安く買い取って高く売りたい」となってしまうのです。

― 結果的に、不透明な取引になりかねないということでしょうか。

 もちろんすべてがそうだとはいえませんが、起こりえる話です。私自身も昔、車を安く買い叩かれた経験がありますから。そうなると、エンドユーザーから信頼を勝ち取るのは難しい。「買取専門」を掲げる会社も増えていますが、多くは中古車販売との兼業なのです。

 当社の事業は、不透明さをいっさい排除したビジネスモデル。それが評価され、実績にも反映されているのだと思います。

著名経営者

  • テンプスタッフ株式会社

    篠原 欣子
  • 株式会社ファーストリテイリング

    柳井 正
  • 株式会社堀場製作所

    堀場 雅夫
  • 株式会社アルビレックス新潟

    池田 弘
  • 株式会社ファンケル

    池森 賢二
  • ヤマト運輸株式会社

    小倉 昌男

プロフィール

  • お名前羽鳥 兼市
  • お名前(ふりがな)はとり けんいち