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ニッポンの社長 > インタビュー > 理念・ビジョンを大切にする社長 > 株式会社ビーボ 代表取締役社長 武川 克己 

― 大学在籍中からビジネスに携わったと伺いました。

 大学2年生の終わり頃、大学時代を過ごした大阪で、起業支援を手がけていたNPO法人の交流会に参加したことがきっかけでした。そこで出会った人が立ち上げられた、ファッション系のフリーペーパーの発行やイベントを企画する会社に参画しました。大学卒業後も、しばらくはその会社の経営に携わりました。

 その後、東京にいる同世代の起業家の影響などもあり、更なる上を目指したいと、東京行きを決意。東京へ行った私は、デジタルマーケティングを専門とする会社で約4年働き、Webを活用した事業企画を学んだ後、2010年にビーボの前身となる会社を設立しました。

― 自社ブランドの立ち上げから社名変更への経緯を聞かせてください。

 当社は、2013年2月にBELTAブランドを立ち上げ、第1号として『ベルタ酵素』という酵素ドリンクを商品化しました。「業界最大級の酵素数」「美容成分(ヒアルロン酸・プラセンタ・ザクロ)」「美味しい味」と既存の商品にない自分たちが欲しいものを盛り込んだ当社の酵素ドリンクは、毎月順調に売上を伸ばしていきました。ところが、しばらくして売上げが頭打ちになってしまいました。

 「なんとかしなくては」と一人で打開策を求めて、もがいていましたが、答えはまったく見つかりませんでした。

 そんな時、従業員の声に耳を傾ける機会があり、私の考えもおよばない意見が次々に出てきて、ある結論に到達することができました。それは、「お客様が欲しい物は、“私たちの商品の先”にある」ということです。つまりお客様は、酵素ドリンクを飲みたいからではなく、ダイエットがしたい、キレイになりたい、健康でいたいなどの目的があって私たちのサイトを訪れ、商品を手にするのです。

 酵素ドリンクのような健康食品は、それを摂取することですぐに効果が出るものではありません。それぞれの日常生活からの継続的な取り組みなくしては、お客様の目的を達成できないのです。そこを再認識した私たちは、BELTAを購入いただいたお客様一人ひとりの目的・目標、毎日の食生活、ライフスタイル、体調管理などを、メールや電話で徹底サポートすることにしました。もちろん外部のコールセンターに頼ることなく、自分たち自身でのサポート・カウンセリングを行い、「お客様サポートチーム」の立ち上げに注力しました。この方針がお客様からの支持をいただき、ほどなくBELTAの売り上げは再び上昇カーブを描くようになりました。

 今振り返ると、BELTAの停滞は、Webでの集客を重視しながら、社長の私が独断で事業を進めた結果、お客様の本来の目的が見えなくなっていたことで起きた必然的な結果でした。そこを従業員みんなで打開できたことは、現在のビーボの組織づくりや風土に非常につながっています。

 BELTAの売上げ回復の経験を通して、私は「みんなの力がひとつになった時の想像を超える大きさ」を痛感。BELTAという商品だけでなく、会社全体についてもみんなで考えみんなで育てていきたいと、社員全員で新しい社名、ミッション、クレドなどをつくることにしました。

著名経営者

  • 株式会社スタジオジブリ

    鈴木 敏夫
  • 株式会社IDOM(旧:株式会社ガリバーインターナショナル)

    羽鳥 兼市
  • テンプスタッフ株式会社

    篠原 欣子
  • 伊那食品工業株式会社

    塚越 寛
  • エステー株式会社

    鈴木 喬
  • 楽天株式会社

    三木谷 浩史

プロフィール

  • お名前武川 克己
  • お名前(ふりがな)たけがわ かつき
  • 出身京都府
  • 血液型O型
  • 平均睡眠時間5時間
  • 趣味読書、お酒
  • おススメ本『人を動かす』D・カーネギー(著)
  • 座右の銘常に改善、常により良く
  • 好きな食べ物寿司
  • 嫌いな食べ物なし
  • 好きな言葉二律背反
  • 好きな作家司馬遼太郎
  • もし生まれ変わったら?戦国時代へ
  • 休日の過ごし方野球
  • 好きなお花ガーベラ
  • 好きな漢字一文字
  • 出身校大阪経済大学