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ニッポンの社長 > インタビュー > 人材採用と育成に力を入れている社長 > 株式会社フリーダムランド 代表取締役 内野 弘勝 

― ポテンシャル採用となると、面接官の目が厳しく問われますね。

 面接は基本的に1回で、私も立ち会います。1回で決められないなら、何度やっても同じだと思うからです。採用基準を言葉にするのは難しいのですが、学生ベンチャーから商社勤務、飲食店事業、複数のIT企業でたくさんの面接を行ないながら、私のなかに培われたモノサシがあります。あえて言葉にすると「気づき」と「素直さ」。この2つは教えられて身につくものではなく、ポテンシャルそのものでもあると思います。

 「気づき」とは、会話をしているとき、こっちが何を聞きたがっているのか。また、相手の立場を考え、自分はどう立ちまわればいいのかを考える力。観察力と分析力、さらに決断力を合わせて「気づき」が生まれます。

 「素直さ」にはいろんな意味がありますが、決して従順さ、いわれたことをそのままやる、という意味ではありません。社会に出て働き始めれば、それまでの自分の価値観、常識とは異質のものと出会います。そんなとき、批判したり、はなから否定したりせずに、まず受け入れる。多様性に対する高い受容性とでもいうか、それが私の考える「素直さ」です。これまでの経験上、「気づき」と「素直さ」があれば必ず伸びます。そこには自信を持っているので、決してバクチではないポテンシャル採用が可能になるのです。

― 採用後の教育についてはどうお考えでしょうか。 

これからの時代のエンジニアは、高い技術を持つのはあたり前で、差別化のポイントになるのはヒューマンスキルです。平たくいうと「人間力」ですが、これは技術を教えるよりもはるかに難しい。2ヵ月に1回のペースで行なう全社員参加の研修では、エンジニア出身で現在は起業しているITベンチャーの社長など、外部からトレーナーを招き、ヒューマンスキルを織り交ぜていろんな話をしてもらいます。実際に、未経験で入社後、コミュニケーション能力を生かして顧客から信頼を獲得、活躍するエンジニアも育てることができました。

 私から声をかけ、個別に食事や飲みにいく機会も設けるようにしています。経営のビジョンや人材育成に対する考えを伝えますが、社員一人ひとりにも将来のビジョンがあるので、それを聞き出すのが目的です。会社のビジョンに社員を従わせるのではなく、一人ひとりの思いやビジョンの上に、会社の未来を描きたい。もちろん経験者も求めていますが、たとえ経験がなくても、一緒に成長していけるような、やる気のある人と出会いたいと思っています。

■ 内野 弘勝 (うちの ひろかつ)

1969年、静岡県生まれ。1992年、愛知学院大学卒業。同年、総合商社に入社、繊維部門に配属。在職中に別会社を起業し、1996年に退社後、事業を売却する1999年まで飲食店等の経営を続ける。その後1年半の勉強期間を経て、IT系企業へ就職。コンテンツプロバイダーなどでキャリアを積み、2009年、株式会社フリーダムランドを設立し、代表取締役に就任。営業コンサル、SESをコア事業に成長を続けている。

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プロフィール

  • お名前内野 弘勝
  • お名前(ふりがな)うちの ひろかつ
  • 出身静岡県