ニッポンの社長

ニッポンの社長 > しらかば動物病院(株式会社ベトライフ) 院長・獣医師 宇井 貴之

― 現在の御院の特徴を教えてください。

 動物病院は一般の人間の病院とは違い、分野ごとに専門が分かれていません。当院でも何かあった時にいつでも相談してもらえる「かかりつけ医」として、あらゆる診断・治療を行っています。

 それを前提にしつつ、私の場合は皮膚科領域を得意にしており、皮膚の病気で茨城や埼玉などの県外からも多くの来院があるのが特徴のひとつといえるでしょう。

 皮膚の疾患は飼い主さんも見た目で症状が分かりやすいため、動物病院へ来るきっかけになりやすいといえます。いまは室内でイヌやネコを飼うことが当たり前になり、アレルギーが原因の皮膚病やアトピーに見舞われる例も増えてきました。

 その中で当院では、マイクロバブルと呼ばれる、毛穴からシャンプーする特殊洗浄機器を導入して相乗効果をはかるなどして、内服に頼りすぎない皮膚治療にも取り組んでいます。

― 宇井院長が診療において重視するスタンスにはどのようなものがありますか。

 私が皮膚科を得意とするように、獣医それぞれに得意不得意の分野があります。そのなかで私は、何の疾患でも抱え込んで自ら治療することにこだわるのではなく、その領域を専門としている病院に適切に紹介、連携をとれる医療を実践したいと思ってきました。

 獣医師は基本的に、あらゆる疾患を診ることができるゼネラリストであることが求められます。ただ、それに固執してすべての疾患を自分で抱え込んでしまうと、苦手な領域ゆえに気づけない病気も出てきて、より適切な処置ができずに亡くなってしまうケースも起こり得るのです。

 もちろん、飼い主さんが当院での治療を望む時は責任をもって診ますが、他の専門知識や高度な設備が必要と判断される場合には、「治すこと」を優先して相応しい専門病院に紹介、連携をとることを重視したいと考えているんです。

 その意味でも当院では、レントゲンや超音波、生化学分析装置、貧血等を診る機器や内視鏡など、正確な診断を行うための検査機器を豊富にそろえています。それによって見逃しを減らし、適切な治療を病気の発生早期から受けられる体制をとることで動物たちを救いたいのです。

― その際に大事にしている思いは何でしょうか。

 飼い主さんが希望されるなら、さらに専門性が高くより特殊な処置ができる病院に紹介することで、最善の治療を行うための選択肢を増やしてあげたいということです。

 つまりどんな病気でも、飼い主さんがどのような治療を希望されているのかを細かく把握することがとても重要であり、その思いに応えることが何よりも大切。だからこそ当院では、問診の時間に他院の2倍はかけています。

 ただ、それだけでは他の患者さんを待たせる形になってしまうので、看護師を多く登用して仕事の効率化をはかり、診察室に入る前後の時間を極力短くするよう工夫しています。診療時間は長いけれど、病院の滞在時間は他院よりも短くなるよう留意しているんです。

 そして今後は、さらに多くの獣医師に当院に加わってもらうことで、動物本位の治療を深めていきたいと考えています。

 獣医師を増やしたいのも、自院で治療を完結したいという目的からではありません。獣医が増えることにより、私とは違った視点から病気を見直すことができ、より診療の幅も広がり、動物の病気を見落としなく拾えるような環境づくりを進めることができるからです。

 飼い主さんの選択肢をできるだけ増やし、他の高度な病院に行くことが必要かどうかを的確に判別できる体制を作るために獣医を増やしたい。そうした点を含めて、動物をきちんと診ることができる「かかりつけ病院」でありたいと思っています。

著名経営者

  • 株式会社IDOM(旧:株式会社ガリバーインターナショナル)

    羽鳥 兼市
  • テンプスタッフ株式会社

    篠原 欣子
  • GMOインターネット株式会社

    熊谷 正寿
  • 株式会社壱番屋

    宗次 德二
  • 株式会社セプテーニ・ホールディングス

    七村 守
  • 株式会社ジャパネットたかた

    髙田 明

プロフィール

  • お名前宇井 貴之
  • お名前(ふりがな)うい たかゆき