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株式会社IDOM(旧:株式会社ガリバーインターナショナル) 名誉会長 羽鳥 兼市

お客さんのためにならない業界の常識なんか破ってしまえ

「ドライバーに車を売らない買取専門」という常識破りの手法で、群雄割拠の中古車業界を制した株式会社IDOM(旧:株式会社ガリバーインターナショナル)。売上1,328億円超(2012年2月期:連結)は、約5万社のライバルを圧倒してのNo.1だ。同社は、優れた戦略とそれを徹底する覚悟があれば、成熟市場であっても急成長できることを鮮やかに証明してみせた。「ネット上での中古車販売」「2人社長体制」など、常識破りの挑戦を続ける会長の羽鳥兼市氏が、その経営術を語った。

― 設立4年で株式を店頭公開、9年で東証一部上場と、急成長できた要因はなんでしょうか。

 1994年にガリバーを設立したとき、ゼロからスタートしたわけじゃなくて、下地があったからです。私は36歳で中古車販売事業を始めて、ガリバー設立までに20年近くのキャリアがあったし、いまと同じ「買取専門」という業態も85年に福島県郡山市でやっています。これは時期が早すぎて、うまくいきませんでしたが。このような中古車業界での長い経験があって、54歳でガリバーを設立したわけです。

― なぜ、新たなチャレンジに挑んだのですか。

 お客さんから信頼される業界に変えたかったからです。昔は、車に詳しくなさそうなお客さんに対しては、300万円の価値のある車でも「80万円で買い取ります」なんて日常茶飯事。私自身、マイカーを業者に買いたたかれました。福島から子ども連れで東京に出向いて売りに行ったら、約束の値段の3分の1だという。きちんと書類をそろえていったのが、かえってあだになった。「こいつは絶対に売りたいんだ」と、足元をみられたんですね。これでは、信頼されなくて当たり前です。

― 不透明な値付けが横行していたと。

 どうしてそんな値付けをするのかといえば、在庫リスクがあるからです。買い取った車を展示場に置いて、エンドユーザーに販売するわけですが、売れるまで置いておかなければいけないし、売れないかもしれない。日本の自動車メーカーはひんぱんにモデルチェンジをするので、中古車の価格はそのたびに下がります。それを見こして、価値が落ちる1~3ヵ月後に売り払っても、損しない価格で買い取らなければいけない。その間、展示場を運営する人件費や宣伝費も必要。リスクを考えて買値をつけると、「できるだけ安く」となってしまう。

著名経営者

  • 株式会社大戸屋

    三森 久実
  • 株式会社ドリームインキュベータ

    堀 紘一
  • SBIホールディングス株式会社

    北尾 吉孝
  • 株式会社アルビレックス新潟

    池田 弘
  • ヤマト運輸株式会社

    小倉 昌男
  • 株式会社サイバーエージェント

    藤田 晋

プロフィール

  • お名前羽鳥 兼市
  • お名前(ふりがな)はとり けんいち