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ニッポンの社長 > 株式会社リンクアンドモチベーション 代表取締役会長 小笹 芳央

― 「早く成長したい」という意欲をもつ学生は、平均年齢が若い会社を選んだほうがいいのですね。

 そうとは限りません。社員の年齢構成によって事情が変わってくるからです。たとえば、55歳ぐらいの社員が多く、その下の若手が少ないという構成だとします。平均年齢の数値は高くなりますが、いまからその会社に新卒で入る人材には大きなチャンスがあります。なぜなら、入社後5年ほどでベテランがどんどん引退していくので、責任ある仕事を任せてもらえる。結果として、早く成長できます。就活では、社員の平均年齢だけでなく、年齢構成ピラミッドも調べなくてはいけません。

― ほかに「早く成長できる会社」を見抜く方法はありますか。

 まずは、事業の成長性をみることです。どんどん拡大している会社は、若い社員にどんどん責任のある仕事を任せますから。それから、実例を調べるという方法もあります。若手社員に実際に会って、どのぐらいの裁量権をもって仕事をしているのか、たずねてみることです。ほかには、新卒採用の実績と計画をみる。大量採用をしている会社は、若手社員同士の競争が激しいので、その切磋琢磨によって、早く成長できます。リクルートの例でいえば、私の同期入社は672名。翌年は800名超、翌々年には1,000名超を採用していました。同期の誰かが自分より先に責任のあるポジションに就いたら、やはり悔しい。そうしたライバル意識が成長の原動力になるので、競争相手は多ければ多いほどいいんです。

― 大量採用している会社は、離職率が高いケースも多い。避けたほうが賢明では。

 いいえ。「離職率が高い会社はダメ」と単純に決めつけるのは間違いです。離職率が低いというのは、社員間の競争が少ない、いわゆる“ぬるい”環境である可能性が高い。つまり、若手人材が成長できる場ではない。

 リクルートは全体平均より離職率が高い会社ですが、それは若手人材同士の激しい競争がある証拠。実際、転職市場でのリクルート出身者の評価は高い。競争にもまれた結果、目標達成意識やビジネススキルの高い人材が多いからです。離職率の高低だけをみて、就職先を選ぶべきではありません。

― 起業を目指している学生は、どのような基準で就職先を選んだらいいですか。

 自分が立ち上げるビジネス分野がある程度イメージできているなら、それに近い領域でビジネスを展開している会社がいいでしょう。まだイメージできていないのであれば、新興の業界に属している会社ですね。新しいビジネス領域を切り拓くという経験を積めますから。また、トップの近くで仕事ができる会社がいい。経営者がどんな基準で意思決定し、どんな観点で物事をみているのか。近くで観察して学べるからです。

― 経営者の近くで仕事ができるかどうか、どうやって判断すればいいでしょうか。

 説明会や採用面接、インターン生の指導など、就活のあらゆる場面にトップが出てくるか、というのがひとつの判断基準になるでしょう。すべての場面に経営者が出てくるのは、新卒者の採用と育成に、トップ自らが深く関与しようという意思のあらわれ。入社した後も、トップのそばで仕事ができる可能性が高いんです。社員数の少ない会社、設立間もない会社も、必然的にトップの近くで仕事ができます。そういう会社は倒産するリスクも高いですが、起業するという目標があるなら、大企業に入る意味はまったくない。リスクをとって、経営者の仕事が学べる会社を選ぶべきでしょう。

著名経営者

  • GMOインターネット株式会社

    熊谷 正寿
  • SBIホールディングス株式会社

    北尾 吉孝
  • 株式会社セプテーニ・ホールディングス

    七村 守
  • クオンタムリープ株式会社

    出井 伸之
  • テンプスタッフ株式会社

    篠原 欣子
  • 株式会社アシックス

    鬼塚 喜八郎

プロフィール

  • お名前小笹 芳央
  • お名前(ふりがな)おざさ よしひさ
  • 出身大阪府
  • 趣味ワイン、映画、読書
  • おススメ本『梅原猛の授業 道徳』梅原猛(著)
  • 購読雑誌GOETHE、日経ビジネス
  • 家族妻、息子2人
  • 今までに訪れた国6ヵ国
  • 座右の銘ひとりひとりの本気がこの世界を熱くする
  • 尊敬する人アルバート・アインシュタイン、坂本龍馬
  • 好きな食べ物鉄板焼、天ぷら、寿司
  • 嫌いな食べ物納豆