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澤田ホールディングス株式会社 代表取締役社長 澤田 秀雄

継続は力なり

海外旅行会社で最大手のエイチ・アイ・エスの創業者でありながら、現在は澤田ホールディングスの代表として、果敢に新規事業にチャレンジしている澤田秀雄。澤田は間違いなく日本を代表する起業家の一人である。今回は澤田に“成功する起業家の条件”などを聞いてみた。

※下記はベンチャー通信30号(2008年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

【インタビュー前編】成長著しいモンゴルに投資

― 最近、澤田さんはモンゴルと縁が深いようですね。

 そうですね。前々からモンゴルは天然資源が豊富な国で、将来的に大きな経済成長が期待できると思っていました。そして、ちょうど5年ほど前に日本からの直行便がモンゴルに飛ぶことになったんです。この話を聞いてチャンスだと思ったんです。

 2003年にモンゴルの国立銀行(現:ハーン銀行)が民間に払い下げられることになり、モンゴルの大臣から「ぜひ友好国である日本にも投資して欲しい」という依頼がありました。こうして私はハーン銀行の経営に参画することになりました。おかげさまでハーン銀行の経営はとても順調です。すでにモンゴルのほとんどの国民が知っているナンバーワン※リテールバンクとしての地位を確立しました。モンゴル国内で支店も440店舗を数えています。企業価値も今では当初より50倍から100倍くらいになっていますね。

 またモンゴルはカシミヤが有名で、全世界生産量の約8%を生産しています。そこで最近モンゴルで一番大きなカシミヤ工場にも経営参画しました。このカシミヤ工場はモンゴル国内市場の40%のシェアを持っています。

 現在、モンゴルは急激な経済成長を遂げています。ちょうど日本で言う明治維新以後のような勢いがあります。今後もさらに経済が発展していくと私は予想しています。

※リテールバンク:個人や中小企業顧客に対して小口の決済、融資、預金サービスなどを提供する金融機関のこと。

― 澤田さんはたくさんの国を旅してきたので、成長する国を見極める眼力は凄いですね。また澤田さんはベンチャー企業の成長支援もしているそうですが、澤田さんがベンチャー企業に投資する基準を教えてください。

 3つありますね。1つ目が、そのベンチャー企業が社会的意義のある企業かどうかということ。私は単なる※キャピタルゲインだけを目的とした投資はしません。そのベンチャー企業に投資することで、社会貢献できるかどうかを判断します。

 2つ目が、そのベンチャー企業がプレーしているマーケットに成長性があるかどうか。成長性の欠くマーケットでプレーしているベンチャー企業に投資はしません。そして最後の3つ目が経営陣の経営センスです。経営者が経営哲学をしっかり持っているかどうか。この3つを基準にして投資するかどうか決めます。

※キャピタルゲイン:債券や株式などの価格の上昇による儲けのこと。

― 経営者についてはどうですか?経営者のどういう部分を見るのでしょうか?

 その経営者の運の良さを見ます。運の悪い経営者は、いつか経営がおかしくなる。経営センスも大事ですが、その人の持っている運はもっと大事です。会社経営は不確実性が大きいですからね。会社経営において、経営者の運は重要な要素です。

― 運というのは見極められるものなんですか?

 70%くらいは分かりますね。その人がどういう人生を歩んできたか。その人の人間性はどうか。プラス志向な人はたいてい運がいいですね。マイナス志向な人からは運も離れていきますから。あと、その人が付き合っている人や会社も大事なポイントです。運のいい人は、運のいい人や運のいい会社と付き合っています。まさに“類は友を呼ぶ”です。

 また運にはバイオリズムがあります。運がいい時もあれば、悪い時もある。ちなみに運の悪い時の対処法としては、無理して動かないことです。運の悪い時に無理に動いたら、事態をより悪化させるだけです。嵐が吹いている時は、外に出ないに限ります。ジッとしていれば、しばらくしたら運も良くなります。また、運の悪い時は運のいい人と積極的に会うことです。運のいい人が、自分自身の運の悪さをカバーしてくれますから。

― 運がいい時に積極的に動き、運が悪い時はジッとしていろということですね。

 世の中は陰陽で回っています。光があれば陰もある。晴れの日があれば、雨の日もある。昼があれば、夜もある。つまり、人生いい時もあれば悪い時もあるんです。この陰陽のバランスをとることが重要です。

 このバランスは国家や企業、そして人にも当てはまります。国家がバランスを崩すと革命や暴動が起こる。企業がバランスを崩せば倒産する。人の体もバランスを崩すと、健康を害します。

 国家も企業も人も陰陽のバランスをとりながら進化発展していくんです。このバランスを知るということは非常に大事です。平成バブルが崩壊したのも、このバランスを崩したのが原因です。世の中全体が陽に傾きすぎたので、その反動として、その後の長い不況、つまり陰が訪れたわけです。どちらか一方に傾くと、その反動が必ず来ます。

― 会社経営も陰陽のバランスが大事ということですか。

 そうです。しかもバランスというのは低いところに偏っていく性質があります。営業力が弱い会社は、営業の低いレベルに合わせてバランスが合う。つまり悪いところに合って、バランスがとられるんです。経理が弱ければ、その経理の低いレベルに会社全体が偏っていく。

 だからこそ会社経営では自社の弱い部分を常に補強することが大事になります。そうやって会社全体のバランスをとりながら成長していくのが理想です。ちなみに成長はいいことですが、急成長するのは危険です。急成長というのは、会社全体のバランスを崩すリスクを孕んでいるからです。

著名経営者

  • 株式会社堀場製作所

    堀場 雅夫
  • 株式会社ニトリホールディングス

    似鳥 昭雄
  • 株式会社大戸屋

    三森 久実
  • マネックスグループ株式会社

    松本 大
  • SBIホールディングス株式会社

    北尾 吉孝
  • MOVIDA JAPAN株式会社

    孫 泰蔵

プロフィール

  • お名前澤田 秀雄
  • お名前(ふりがな)さわだ ひでお
  • 出身大阪府
  • 身長179cm
  • 体重80kg
  • 平均睡眠時間6時間
  • 平均起床時間6時 40分
  • 趣味旅行
  • おススメ本歴史の本
  • 購読雑誌日経ビジネス
  • 両親の職業菓子類の製造卸業
  • 今までに訪れた国70ヵ国
  • 座右の銘自然の摂理を大切にすること
  • 尊敬する人安岡 正篤氏
  • 尊敬する経営者松下幸之助、本田宗一郎
  • 好きな食べ物中華料理・日本料理・イタリア料理
  • 嫌いな食べ物なし
  • 乗っている車センチュリー