― 谷口所長が起業されたきっかけを教えてください。
私が以前在籍していた会計事務所の代表が、本業をおろそかにして、まったく畑違いの事業に投資をしてしまい、結局破綻してしまった事態を目の当りにしたことがきっかけでした。信頼して顧問料を払っていたお客様への債務不履行をおこし、財務の専門家が経営破綻したという失態をおこし、そして頑張っていた従業員を路頭に迷わしたという結果になってしまったわけです。それを見て、私は本業だけに真摯に取り組む会計事務所を自分で起こしたいと思いました。
また、事業に行き詰まって破綻した経営者から得た教訓も、起業への思いを後押しすることにつながりました。血気盛んで事業意欲に燃えていた何人もの社長が、ちょっとした油断や慢心から、夜逃げ同然に居場所を追われてしまう。そのいずれも、社長自身が経営の「数字」を甘く見てしまったことが主たる原因だったのです。不幸な破綻者を、自分のお客様からは絶対に作りたくない。独立してその思いを現実化しようと思ったのです。
― その意味でも、成功する企業とそうでない企業の違いはどこにあると考えますか?
それは、「数字」に対する執着心をどれだけ持っているかに尽きます。つまり、何が何でも黒字にするという意欲、執着、徹底の度合いです。決算で数字を合わせるという意識などではなく、今年の決算も必ず黒字にするという数字への執着をもたなければ、成功に導くのは難しいといえます。いま、日本には25~30%しか黒字企業はありません。黒字化して生き残るための工夫を徹底して行う。そこに必要なのは経営者の判断力と決断力、そして決めたらやり抜く強い意思です。これらを持つ経営者が引っ張る企業は、時間がかかったとしても必ず成功すると思います。
― 経営者は、意識の持ち方次第で「数字に強くなる」ものですか?
執着する意識があれば、おのずと強くなります。その動機付けを与えるのが、私たちの役目でもあります。数字に弱い、という経営者の方も確かにいっらっしゃいますが、最初からすべてを理解できなくてもいいのです。ただし、利益の額(又は損失の額)、売上額と原価の額、そしてキャッシュフロー、この4つは経営者が絶対に押さえなければならないポイントです。それを教え伝えることが、中小企業に最も身近な私たち税理士の役目なのです。基本をきちんとおさえ会計から出てきた数値を少しずつ理解していくことで次第に自然と数字に強くなっていきます。そして数字に強くなっていった分だけ安定した経営の実現により近づいていくと思います。
プロフィール
- お名前谷口 誠治
- お名前(ふりがな)たにぐち せいじ
- 出身福井県
- 身長177cm
- 体重81kg
- 趣味映画・芝居観賞 ジム お酒
- 購読雑誌日経ビジネス、歴史読本
- 家族妻、子1
- 座右の銘上善水如
- 尊敬する経営者稲盛和夫
- 尊敬する歴史上の人物吉田松陰、上杉鷹山、趙匡胤
- 好きな食べ物魚介類、果物・野菜
- 好きな言葉隗より始めよ
- 好きな作家東野圭吾、小前亮、水野敬也
- 好きなスポーツバレーボール、ゴルフ、野球
- 好きな映画手紙、アルマゲドン、タイタニック
- 好きな芸能人唐沢寿明、山田孝之、綾瀬はるか
- 好きな歌(曲)サクラ(森山直太朗)
- もし生まれ変わったら?十勝地方で大規模農場を持つ農家
- オススメの飲食店ぜい六、さとう、なかむら
- 好きなお酒の銘柄不二才、SilverOak、プレミアムモルツ
- 出身校青山学院大学経営学部