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ワタミ株式会社 取締役会長 渡邉 美樹

「見果てぬ夢」への挑戦こそ真のベンチャースピリット

景気低迷の出口が見えないなか、外食・介護・宅食などを展開するワタミグループは2012年3月期連結決算で売上高約1,400億円を計上。前年比2ケタ増の過去最高決算を記録した。一方、創業者でワタミ取締役会長を務める渡邉氏は、カンボジアなど発展途上国で教育支援活動を推進するなど、社会起業家の側面を持っている。そうしたなか、ワタミグループが、今また新しい事業をスタートさせる。今年3月に秋田県で稼働を開始した風力発電事業への参入と、ソーシャルビジネスによるバングラデシュ進出だ。本当にビジネスで社会問題を解決できるのだろうか。2つの新事業の狙いなどを渡邉氏に聞いた。

― なぜ、ワタミグループは風力発電事業に参入したのですか。

 風力発電への挑戦を決めたのは福島第一原発で事故が発生する以前のことです。ワタミグループでは、環境宣言「美しい地球を美しいままに、子どもたちに残していく」のもと、「グループCO2排出量を2020年に50%削減する(2008年度比、売上高当り)」という環境方針を策定しました。50%削減を達成するため、風力や太陽光発電など投資回収が長い設備投資によって20%削減しようと計画し、風力発電事業への参入を決めました。今は、ワタミで使うエネルギーは自然エネルギーに代替すべきだと考えています。なぜなら、原発は日本の未来の子どもたちを危険にさらすだけではなく、周辺の国の方々をも危険にさらす可能性があるからです。

 今年度、ワタミグループは秋田県で3基の風車を建設する予定です。にかほ市で操業した1号基「夢風車 風民(ふーみん)」では国の補助金を活用しましたが、2号基以降は自社で建設費用を調達し、2015年までに最大12基を建設。グループ全体の30%のエネルギーを風力発電でまかなう計画です。

― これまで、風力発電の売電単価は1kW当たり10円程度で、ほとんどの事業体が採算割れを余儀なくされてきました。ところが、今年7月からスタートした国の買取制度では1kW当たり23.1円に上昇。一気に収益事業としての魅力が増しましたね。

 23.1円という買取価格は、まったくの想定外。たしかに、新制度によって風力発電は収益が期待できる事業に変わったことは事実です。しかし、先ほどお話したように、ワタミグループが参入を決めたのは3年前で、売電価格が1kW当たり10円だった頃。収益性は期待しておらず、コストが高くなってもやり遂げる、という覚悟で決断したことです。

 そもそも、買取期間の20年間、ずっと同じ価格23.1円で国が買ってくれる、という甘いことは期待していません。制度によって電力コストが上昇し、電力料金値上げの一因になっていますので、いつまでも国民に負担をしわ寄せするわけにはいかない。23.1円という買取価格は、風力発電の普及に弾みをつける最初の4、5年で十分でしょう。

著名経営者

  • 伊那食品工業株式会社

    塚越 寛
  • 株式会社ジャパネットたかた

    髙田 明
  • 株式会社ニトリホールディングス

    似鳥 昭雄
  • 株式会社ファンケル

    池森 賢二
  • 株式会社ディー・エヌ・エー

    南場 智子
  • ヤマト運輸株式会社

    小倉 昌男

プロフィール

  • お名前渡邉 美樹
  • お名前(ふりがな)わたなべ みき
  • 出身神奈川県
  • 身長182cm
  • 体重68kg
  • 平均睡眠時間4~5時間
  • 平均起床時間5時
  • 趣味読書、登山(屋久島)、ミュージカル(劇団四季)、落語(立川志の輔師匠)
  • おススメ本『聖書』、『論語』、『競争の戦略』マイケル・E・ポーター(著)、『炎の経営者』高杉良(著)
  • 購読雑誌経済誌など
  • 家族4名
  • 今までに訪れた国約30ヵ国
  • 座右の銘敬天愛人
  • 尊敬する人マザー・テレサ
  • 好きな食べ物有機野菜、納豆
  • 嫌いな食べ物甘いもの