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ニッポンの社長 > 株式会社壱番屋 創業者特別顧問 宗次 德二

※下記は経営者通信29号(2013年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

― 事業承継を考えている経営者にアドバイスをお願いします。

 3つの条件をクリアすれば、うまく承継できます。第1に、経営者自ら企業理念を実践すること。第2に、安定した業績をあげ続ける経営基盤を固めること。そして第3に、執着心を捨てることです。

 1つめから説明しましょう。企業理念とは、その会社が存在する意義を明文化したもの。だから経営者が代わっても受け継がれていきます。理念が受け継がれない事業承継は無意味といってもいい。後継者が先代の理念を尊重しないケースの大半は、それが単なるお題目で実践されていない場合です。

― 壱番屋の場合はどうだったのですか。

 私は代表だったとき「ニコニコ・キビキビ・ハキハキ」を社員の行動指針として掲げていました。浜島は後継社長になった後、それを社是に格上げしてくれました。私自身が率先垂範していた指針だったので、よく理解してくれていたのだと思います。

 次に、2つめの条件についてお話しします。安定した業績をあげ、将来性もある。そんな経営基盤を固めるまでは現役社長の仕事だということです。それに業績が低迷しているようでは、あとを引き受けてくれる人材を探すのも困難でしょう。

 最後に、3つめ。これがいちばん難しいかもしれませんね。

― 「執着心」とは、社長のイスに座り続けたいという意識のことですか。

 そういうことです。社長ってものは、表むきはチヤホヤされますから。当人は気持ちいい。もちあげられて、思いあがってしまう。「重要な決定はオレにしかできない」って。でも、そんなことはないんです。虚心坦懐に周囲をみれば、優秀な人材は必ずいるはずです。それを素直に認めて、思いきってあとを託してほしいですね。

■ 宗次 德二 (むねつぐ とくじ)

1948年、石川県生まれ。1967年に高校卒業後、八洲開発株式会社入社。1970年に大和ハウス工業株式会社に転職。1973年に独立、不動産仲介事業を始める。1974年に喫茶店「バッカス」を開業。1978年にカレーハウスCoCo壱番屋を創業。1982年に株式会社壱番屋を設立し、代表取締役社長に就任。1998年に同社代表取締役会長に就任。2002年に経営を退き、創業者特別顧問に就任。その後は社会貢献活動に力を入れ、2003年にNPO法人イエロー・エンジェルを設立、理事長に就任。2007年にクラシック音楽専用の「宗次ホール」を名古屋市内にオープン。著書に『日本一の変人経営者』(ダイヤモンド社)などがある。

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  • お名前宗次 德二
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