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ニッポンの社長 >  子どもの未来を応援するニッポンの大人たち  > 株式会社エルカミノ 代表取締役 村上 綾一

― それぞれのコースの内容、特徴を教えてください。

 「中学受験コース」は小学4~6年生が対象になり、4年生は週2回、5年生は週3回、6年生は週3回(2学期からは週4回)の授業になります。一般的な中学受験塾に比べると少なく感じるかもしれませんが、「勉強に大切なのは家庭学習」が我々の基本的な考え方。塾で勉強した内容を家庭でしっかり復習し、定着させることで、きちんとした学力を身につけさせたいと考えています。そのぶん授業の内容は濃く、特に算数では4~5年生の2年間で大手塾の6年夏までの内容を終わらせ、最後の1年間を入試対策として復習と志望校別の演習にあてます。このように早くから復習に入り、積極的に入試問題の実践演習をおこなうのがエルカミノの方針です。

 また、春休み・夏休み・冬休みでは、すべての学年で復習用のゼミと講習をおこなっています。通常の授業では習得しきれなかった内容を、長期休みを利用して繰り返し演習し、定着させます。

― 中学受験対策でのカリキュラムの特徴はどこにあるのでしょうか。

 算数の比重を重くしている点です。受験対策として有効というのはもちろん、前述したように、ものごとを客観的に見る視点、論理的な思考を養うためにも、算数が効果的だからです。算数の勉強方法を確立することで、国語・理科・社会を底上げするという指導方針をとっています。

 御三家や筑駒を目指す生徒が多いので教材の難度は高いです。ただし予習の必要はありません。授業で学んだことをもとに宿題に取り組み、丸つけや解き直しをすることで理解を深めます。また、家庭学習の定着度を確認するための小テストを毎週おこないます。授業、宿題、テストを繰り返すことで、学習のリズムができます。

 飛び級を認めているのも特徴のひとつになります。例えば3年生の子が、算数だけは中学受験コースの4年生と一緒に勉強します。6年生になったら、最後の1年は筑駒算数講座を受講します。ただ、飛び級は算数だけで、国語は心の成長が伴う必要があるため、同学年と一緒に学ぶほうがよいと考えます。

 中学受験をしない私立、国立の附属小学校の子は「附属進学コース」を受講します。一般的な附属向けの塾では、受験しないのだから量を抑えがちですが、中学入学後のことを考えて「中学受験コース」と同等の授業をおこないます。また、6年秋以降には、中学1年の数学を先取りします。そうすることで、中学に進学してからの勉強に入りやすくなるからです。

― 「低学年授業」は、中学受験に備えた土台づくりのイメージです。

 その通りで、テスト対策のための授業ではなく、基本的な学力と家庭学習の習慣をつくることを重視しています。小学1~3年生が対象で、科目は算数と国語。算数に関しては不必要な先取り教育はしていません。ただし計算に関しては、6年生内容まで先取りをおこないます。分数の掛け算、割り算も3年生までにおこないます。これは、反復学習が最も身につくのは10歳前後までだからです。3年生までに身につけた計算力や学習習慣を土台に、4年生以降で応用問題に向き合って思考力を磨くという流れになります。

 国語は心情読解や語彙を増やすことを目的に、一か月に一冊のペースで課題図書に取り組みます。物語の起承転結、流れや登場人物の心情を読み取る力を重視するのがエルカミノの考えです。

― どんな本を読ませるのですか?

 高学年向けの図書を中心に、『赤い蝋燭と人魚』のような決してハッピーエンドではない話も、講師が背景を説明しながら一緒に読みます。世界遺産の本を題材に、地理や歴史に関心を持ってもらうこともあるし、「サザエさん」を題材に、昭和という時代に目を向けさせることも。読書は世界を広げるためのもので、子ども向けに書かれたものばかりではなく、できるだけ幅広いジャンルを読み、外の世界に興味を持ってもらいたいと思います。他にも詩をつくって朗読したり、俳句や百人一首を授業で取り上げたりもします。

著名経営者

  • 株式会社セプテーニ・ホールディングス

    七村 守
  • GMOインターネット株式会社

    熊谷 正寿
  • 楽天株式会社

    三木谷 浩史
  • 株式会社スタジオジブリ

    鈴木 敏夫
  • シダックス株式会社

    志太 勤
  • 伊那食品工業株式会社

    塚越 寛

プロフィール

  • お名前村上 綾一
  • お名前(ふりがな)むらかみ りょういち
  • 身長173cm
  • 体重60kg
  • 血液型O型
  • おススメ本アルジャーノンに花束を
  • 出身校早稲田大学