ニッポンの社長

ニッポンの社長 > 株式会社 Studio Gift Hands 代表取締役 三宅 琢

― 理念の実現を目指すにあたって、特に株式会社にした理由はあるのですか。

 僕ら医者の将来は大きくわけて大学病院に残って教授を目指すか、開業医になり地域に貢献するかしかありません。しかし自分の適性がわからず10年後の姿が描けない医師は実は少なくありません。僕は後輩の医師たちに、「会社を興す」という道もあると示すことで、医師の新しい生き方を提示したかったのです。また企業のコンサルティングをする際、自分が経営者としての思考や苦労を経験していなければ適切なアドバイスはできないと思いました。

― バリアバリューというのはどういうことですか。

 バリアバリューとは「障がいを価値とする」という発想です。僕の患者で、全盲の女性で世界一周旅行をしている人がいます。仲がいいので、「全盲なのに海外で行って何を見ているのですか?」と失礼な質問をしてしまいました。すると彼女は笑って、「先生は何も見えていないですね。海外に行けば、歩いている人の声が全部違います。湿度も温度も空気の匂いも違う。地面の感覚もみんな違う」と言うのです。僕にはそういうものを楽しむ感覚はありませんでした。見えているせいで見えないものがある。逆に見えない人だからこそ気づけることがある。それが彼女から教えられたことで、まさにバリアバリューです。たとえば、企業でも商品開発やIT系のプログラムでも、健常者には気づかないことが障がい者には気づくことができる。彼らの弱みではなく強みに焦点を当てて、生かすことが企業の価値にもつながるのです。

― 最後に、今後の展開やビジョンを教えてください。

 今後の日本において、メンタルヘルスケアや障がい者ケアは重要な社会全体の課題になっていくことは間違いありません。そのときに、これからの若い産業医の先生は本来の自身の専門性を活かしつつ自分らしく医師免許を活用してほしいと願っています。また、企業側も僕らのような新しいタイプの産業医に対してどんどん要望をぶつけて、僕らを成長させてほしいと思っています。

 これから立ち向かう課題の多くは僕一人ですべてができるわけではありません。就業規則については社労士の協力が必要であり、労災訴訟では弁護士の協力が必要です。社員を健康にするためには社員食堂を変えるなんていう提案も必要になるかもしれません。いずれにしても僕というハブを基軸に、様々な専門職のネットワークをつなげ、企業とそこで働く社員と仲間であるビジネスパートナーがみんなハッピーになれる。最終的にそんな世界をつくっていければと本気で考えて、日々ワクワクしています。

■ 三宅 琢 (みやけ たく)

1979年、愛知県生まれ。2005年に東京医科大学、2012年に同大学眼科大学院卒業。2014年より東京大学先端科学技術研究センターに所属し、2014年7月より、株式会社ファーストリテイリングの本部産業医として勤務する。2012年よりGift Handsの代表となり、2014年株式会社 Studio Gift Handsを設立した。

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プロフィール

  • お名前三宅 琢
  • お名前(ふりがな)みやけ たく
  • 出身愛知県
  • 趣味映画、写真、美術、家具、カフェ
  • 座右の銘士は己を知る者の為に死す
  • 尊敬する人スティーブ・ジョブズ
  • 好きな言葉雑草という名前の草はない
  • 好きな作家東野 圭吾
  • 好きな映画「いまを生きる」 「パッチ・アダムス」
  • 好きな歌(曲)「Daydream Bliever」
  • 休日の過ごし方趣味の時間も全力で楽しみ、学ぶ
  • 好きな漢字一文字
  • 飼ってるペット猫(オス)のコロウ