― 五十嵐社長の創業の経緯を教えてください。
もともと家づくりや住宅に関する仕事に興味があった私は、静岡県内の工業高校の建築科を出た後に工務店に就職しました。そこで上司から言われた、「これからは職人の時代だぞ」という一言が塗装の道に進むきっかけになりました。
当時はバブルで、手に職があれば仕事はどんどん入ってきた時代です。自分も職人をめざそうと考え、道具などがそれほど必要でなく、経費があまりかからないという理由で塗装を始めようと思ったのです。
後輩が先に入っていた塗装会社で10年間修業しましたが、当時は職人の修業もいわゆる「見て覚えろ」という毎日です。なかなか刷毛を持たせてもらえず、ケレンと呼ばれる錆び落としなどの下準備ばかりやらされる仕事が長く続きましたね。でも、そうした下積みの期間をしっかりと作ってくれたことも、今となっては自分の財産となっています。
次第に技術もついてきて現場を任されるようになってくると、独立して自分の力で勝負してみたいと思うようになりました。高校の建築科の同級生たちがどんどん独立して仕事を始めていたことも、刺激になったように思います。そして2006年に独立して、ジェスリフォームを立ち上げたのです。
― 起業直後から仕事は順調に入ってきたのですか。
最初は工務店やリフォーム会社からの下請け仕事がほとんどでした。どんな仕事も断らず、関東など県外の遠い現場にも必死で足を運んでいましたね。
当時、そうした下請けの仕事をいただきながら、感じていたことがあったのです。お客様が外壁塗装を発注して高い料金を払われても、下請けに来るのはびっくりするくらいの安い値段の仕事です。これでいいのか、と次第に思うようになりました。
― 安価だとどのようなことが起こるのですか。
安い工事料金で仕事を受けた同業者が、「これでは工程で手を抜かざるを得ない」とこぼす話が頻繁に聞こえてきました。当社は歯を食いしばりながらも、品質は絶対に落とさないという想いで工程を抜くようなことはしませんでしたが、本来なら塗装は3回塗りが基本であるにも関わらず、下塗りの後を1回塗りで済ませる職人もいるなど、歯がゆさが募っていきましたね。
職人は誰もが、いい仕事をしてお客さんに喜んでもらうことを一番の願いにしています。手抜きなんて絶対にしたくないのです。それが、下請け仕事ではそうならざるを得ない状況が生まれてしまう。何とかしなければいけないと思いました。
そこで、創業して3年目の頃、思い切って仕事の元請け転換を進めようと決めたのです。下請け仕事は徐々にお断りしていき、自社施工に切り替える。そしてお客様に直接会社を知ってもらうために、チラシを作って1軒1軒にポスティングを始めました。自分たちの技術と信念があれば、必ずお客様に認めてもらえるという想いがありましたね。
― 反響はいかがでしたか。
チラシと一緒に、自分たちの仕事に対する想いを綴った冊子を作って地域に配っていったのですが、初めて受注できたお客様のことは今でも忘れられません。そのお客様は、冊子を見て、涙を流して仕事を任せてくださったんです。
私は、あまり恵まれた家庭に育ったとは言えませんでした。それだけに、家や家庭に対する想いが人一倍強くて、だからこそお客様の素敵な家づくりの役に立ちたいと考えて住宅建築に携わる仕事をしたいと思ったのです。そうした気持ちを冊子の中に綴らせてもらいました。
お客様はそれを見て共感してくださり、仕事を任せてもらえたのです。その気持ちは、今も自分が住宅の塗装という仕事をする上での拠りどころとなっていますね。
プロフィール
- お名前五十嵐 友清
- お名前(ふりがな)いがらし ともきよ
- 平均起床時間5時
- 趣味釣り、ゴルフ
- 家族妻、長男、長女
- 今までに訪れた国7ヵ国
- 尊敬する人青木 忠史
- 尊敬する経営者ロックフェラー
- 尊敬する歴史上の人物坂本 竜馬
- 好きな食べ物ウナギ
- 嫌いな食べ物カキ、レバー
- 好きな言葉継続は力なり
- 好きなスポーツバスケットボール
- 好きな映画「タイタニック」
- 好きな芸能人松本 人志
- 好きな俳優三浦 友和
- 好きな女優柴咲 コウ
- 好きなお酒の銘柄磯自慢
- 好きなお花チューリップ
- 出身校静岡県立静岡工業高等学校
- 今日の財布の中身100,000円
- 乗っている車プリウスα