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ニッポンの社長 > インタビュー > 世の中に独自の価値を提供する社長 > LINE株式会社 代表取締役社長 森川 亮

― 海外戦略について教えてください。今後のユーザー獲得目標はありますか。

 事業計画は立てていないんです。だから数値目標もない。もし「5年後に5億人のユーザー獲得」とか、目標を立てたとしても、5年後には環境が激変しているかもしれない。それなのに、数値目標の達成にこだわった経営を続け、変化への対応が遅れてしまうかもしれないからです。

 だから、未来の予測もしない。それよりも、なにか変化が起きていないか、現在をウォッチすることに専念しています。変化が起きたとき、すばやく対応する。それが変化の激しい時代に生き残る、たったひとつの方法だと確信しているからです。

 海外進出についても、ユーザーニーズの高まりを示す情報を得てから、その国でのサービスを強化しているんです。たとえばスペイン。スマホの普及が始まり、「LINE」のダウンロード数が増えていると聞き、テレビCMを打つといった宣伝を開始。それが功を奏し、今年4月に欧州ではじめてユーザー数が1,000万人を超えた。そうやって、つねにユーザーのニーズにあわせて動いています。

 ニーズが高まっていないところでムーブメントを起こそうとしても、結局はうまくいかないものです。

― 最後に、世界での活躍を目指す若い人にメッセージをお願いします。

 変なこだわりをもつ必要はない。あきらめも早いほうがいい。成功したいなら、柔軟になるべきです。自分はこうなりたいとか、こんなことを実現したいとか。夢やこだわりにしばられすぎるのは危険です。いまはその夢を実現することに世の中のニーズがあったとしても、5年後、10年後もずっとあるとはいえないからです。

 一方で、変化の激しい時代は、経験の少ない若い人に大きなチャンスをもたらします。経験を積み、スキルが高い人は、自分のなじんできたやり方にこだわるあまり、変化への対応が遅れてしまうことがある。それに対して、経験の少ない人はこだわりがない。ニーズの変化をすばやくとらえ、すばやくそれにこたえられる能力を身につければ、対応が遅い人の先をいくことができます。

 スキルがなくても、スピードで勝てる時代です。ぜひ、柔軟性とスピードを身につけ、成功をかちとってほしいと思います。

■ 森川 亮 (もりかわ あきら)

1967年、神奈川県生まれ。1989年に筑波大学第三学群情報学類を卒業後、日本テレビ放送網株式会社へ入社。ネット広告や映像配信、モバイル、国際放送など多数の新規事業立ち上げに携わる。仕事のかたわら青山学院大学大学院国際政治経済学科に通い、1999年にMBAを取得。2000年にソニー株式会社へ入社。ブロードバンド事業立ち上げなどに携わる。2003年にハンゲームジャパン株式会社(現:LINE株式会社)入社。2007年に同社の代表取締役社長就任。2011年6月に「LINE」のサービスを開始。わずか1年半後の2012年12月にユーザー数1億人を突破するほど急成長させた。2013年4月、ゲーム事業を分離して、「LINE」をはじめとしたWebサービス事業を展開するLINE株式会社に社名を変更。代表取締役社長に留任。

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プロフィール

  • お名前森川 亮
  • お名前(ふりがな)もりかわ あきら
  • 出身神奈川県
  • 平均睡眠時間5時間
  • 平均起床時間7時
  • おススメ本『ビジョナリー・カンパニー4 』ジム・コリンズ、モートン・ハンセン(共著)
  • 今までに訪れた国17ヵ国
  • 座右の銘七転び八起き