― 鈴木社長の起業の経緯を教えてください。
私は医療業界に携わって20年、医師の開業には10年以上の経験を有しています。前職で大手の調剤薬局に勤務し、調剤薬局の店舗経営をはじめ、医療モールの企画開発や医師の開業支援を主な業務としていました。
自分では、起業しようという想いがもともと強かったわけではないのですが、前職で医師の開業支援を行っていた際に、ある想いが湧き上がったのです。
ドクターは開業にあたって大きな借金をし、意を決してスタートを切ろうとするのに対して、それを導く自分はサラリーマンの立場で、守られた中で仕事をしています。それでは「相手に対して説得力も持てないのではないか」と思ったのです。自分が会社を背負う責任ある立場になってこそ、真に実効性のある開業支援ができるはず。そう考えて、自分でこのビジネスをやってみようと考えました。
医療モールの企画開発と医師の開業支援をマッチングさせた事業モデルを自身で確立させたいと考え、2012年にエム・クレドを立ち上げたのです。
― 医師が開業する上で気をつけるポイントを教えてください。
立地選定の他に、開業を「誰に相談するか」は非常に大事です。医業開業支援のコンサルタントは数多くいますが、そのほとんどは決して低くないフィーを取ってコンサルティングを行う有料の開業支援コンサルタントです。
つまり彼らは、ドクターが開業してくれなければ売上にならないわけで、物件や立地の診療圏調査の結果が多少芳しくなくても、とにかく「開業すること」を優先してしまうケースが見受けられるのです。
その点、当社の医療モールを軸にした開業支援は、医師の開業ありきというビジネスモデルとは性質が異なります。地域の医療ニーズに応える、存在価値の高いモールを開発することで街づくりに貢献する、独自の事業スキームを構築しているのです。
― 鈴木社長がこの事業において大切にしていることは何ですか。
医療モールの運営において、開業医と土地オーナー双方とのつながりを大切にしている点です。交流が活発な医療モールは多く、時には一緒に旅行に出かけることもあります。開業後の経営面のサポートやアドバイス、集患に関するマーケティングなどの広範囲なコンサルティングも行います。
これらはビジネスというよりもサービスとして行っている部分で、お互いの信頼関係を醸成するためのコミュニケーションには力を入れていますね。
― 今後のビジョンを教えてください。
新たな医療モールを「メディニティヒルズ」というブランドでスタートします。私はこうした医療モールの開発を、あくまでも自分がプレイングマネージャーとなって手掛けていきたいと思っているんです。つまり、自分の目が行き届く範囲でしか広げるつもりはありません。地域に本当に求められる医療モールを作るために、事業のクオリティを落とすわけにはいかないからです。
そして今後は、たとえば医療事務スタッフの派遣や、事務長代行サービスといった人的支援でもクリニックの現場をサポートしたいという思いがあります。
医療モールを接点にしながら、医師や地主さん、そして地域の住民すべてに喜びを与えられるようなまちづくりに今後も力を注いでいきたいですね。
■ 鈴木 慎一 (すずき しんいち)
1969年、埼玉県生まれ。大手調剤薬局で調剤薬局の経営をはじめ、医療モールの企画開発、医師の開業支援を担当してきた。2012年に「明日の地域医療を創造する」ことをコンセプトに株式会社エム・クレドを設立し代表取締役に就任。独自のマーケティング手法を用いて、医療モールの開発と医師の開業支援コンサルティングに従事している。「医師向けの開業物件情報」も会員専用サイトで公開するなど、開業前の相談から開院準備・開院後の幅広い支援を実施している。
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プロフィール
- お名前鈴木 慎一
- お名前(ふりがな)すずき しんいち
- 出身埼玉県
- おススメ本孫氏の兵法、男の条件
- 尊敬する人諸葛亮孔明
- 好きな言葉倒れる時は、前のめり
- 好きな歌(曲)シェリー(尾崎豊)
- 休日の過ごし方筋トレ、ランニング、読書
- 出身校拓殖大学