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ニッポンの社長 > Twitter Japan株式会社 代表 近藤 正晃 ジェームス

― あくまでTwitterはオープンな情報プラットフォームを提供する役割であり、ユーザーが使い方を発展させていくと。

 ええ。たとえば、Twitterの公式機能である「ハッシュタグ」や「リツイート」も最初はユーザーから生まれた工夫なんです。ですから、Twitterを活用した革新的なビジネスが日本のユーザーから生まれる可能性も充分にあるでしょう。日本はケータイ文化とゲーム文化が最も洗練された国のひとつです。また、情報通信の技術は世界最高レベル。ユーザーの層も厚いので、大きなビジネスチャンスを秘めています。Twitterを中核としたビジネス生態系「エコシステム」の中で、さまざまなサービス需要が増えてほしいですね。

― TwitterやFacebookなど、世界的なWebサービスの多くはアメリカで誕生しています。どうすれば、日本から世界標準のWebサービスを生み出すことができるのでしょうか?

 一般論としては難しいですが、当社の取り組みをお話しすることはできます。Twitterはアメリカ人だけではなく日本人やインド人をはじめ、多様な国籍の人材を採用しています。ですから、特定の国籍を持った人材が新サービスを生み出すかどうかは重要ではありません。日本法人の立場としても、日本人のためだけのサービスではなく、世界の主要市場に同時に入れるサービスの開発を目指しています。今の若い人は最初からワールドクラスのものをつくろうと意識していますので、私たちは人材の能力を最大限に引き出せるような環境整備を進めています。

― Twitterは昨年10月から新たな広告サービスを始めました。今後、どのような収益モデルがソーシャルメディアの主流になっていくのでしょうか。

 大きな概念でとらえれば、今後も広告が収益の柱になると思います。ただし、従来型の広告とは本質的に異なります。これまでの広告は、本人が必ずしも求めていない情報をぶつけていました。つまり、ユーザーは無料や低価格でサービスを享受するために、仕方なく興味のない情報を見ていたわけです。一方、Twitterはユーザーが興味のある情報を提供します。たとえば、「プロモアカウント」という広告商品があります。これはユーザーが興味を持つ可能性の高い広告主のTwitterアカウントを「あなたへのおすすめ」として推奨する仕組み。ユーザーが継続的に情報を得たいと思えば、推奨されたアカウントをフォローします。その結果として、当社に広告収入が入るわけです。

― ユーザーにとっては「広告を見せられている」のではなく、「自ら有益な情報を収集している」わけですね。

 ええ。ユーザーは関心のある領域について適切な推奨を受けるので、広告主との摩擦が少ない。ユーザーにとってもプラスですし、企業にとっても効率的なプロモーションが可能になります。つまり、「興味・関心」を軸にして、企業とユーザーが情報プラットフォーム上でつながるわけです。今後も多様な事業モデルの議論があるかもしれませんが、この領域をつくりあげるだけでも非常に大きなビジネスになるでしょう。

― mixi やFacebookは「人」のつながりを重視し、Twitterは「興味・関心」のつながりを重視しているということですか?

 その通りです。mixiさんは人のつながりを「ソーシャルグラフ」と呼び、私たちは興味・関心のつながりを「インタレストグラフ」と呼んでいます。 もちろん、ソーシャルグラフによるレコメンデーションも非常に有効だと思います。「友人が使ったり、薦めているものは自分にとっても良いものだろう」という考え方ですね。一方、インタレストグラフはもっとシンプルです。たとえば、私がサーフィン関連のアカウントをたくさんフォローしていたら、サーフィンに関する情報が推奨されます。性別、年齢、地域などのユーザー属性に合わせて、広告を提供する必要もありません。直球だから、精度が高いのです。

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プロフィール

  • お名前近藤 正晃 ジェームス
  • お名前(ふりがな)こんどう まさあき じぇーむす