― 現在の事業内容から教えてください。

　エンジニアの社員がお客様先に常駐するシステムエンジニアリングサービス、いわゆるSES事業を行っています。金融・通信系のお客様が中心で、サーバやネットワークなどシステムのインフラ設計・構築・運用・監視の業務をメインとしています。

　くわえて、オフィスを移転して拡張したこともあり、案件を自社の開発ルームに持ち帰ってリモートで動かす社内請負での業務も増えています。社員同士がお互いの顔を見ながら仕事ができる自社案件にも、今後一層力を入れていくつもりです。

― 企業成長を支える、強みについて教えてください。

　ひとつには、当社は設立時からずっと、「インフラ関連の業務しかやらない」というこだわりのなかで仕事をしてきたことがあるでしょう。なにもかも手を出すのではなく、特化して実績を重ねてきたことで、専門性についてお客様から高い評価をいただいています。

　また、社員であるエンジニアの教育、つまり人財育成に最大限に注力して事業を行ってきた点です。

　SES事業では、エンジニアの多くがお客様先に常駐して働いています。だからこそ、現場で信頼される人財育成が欠かせません。技術的なスキルだけでなく、人間的な部分を含めて、お客様に可愛がられるエンジニアを育てていることが一番の強みですね。

― 人を育てるうえで、たとえばどのような工夫をしていますか。

　エンジニアはお客様先で仕事をしている為、どうしても自社への帰属意識が薄くなりがちです。だからこそ、いろいろな要素を加味して、社員にとって「面白く楽しい会社だ」と感じてもらえるような工夫をしています。オフィスのなかに、トレーニング器具やプロレスのリングを入れて、ジムを作ったのもそのひとつです。

― えっ？　社内にジムですか？

　はい。しかも、「やるからにはホンモノを！」ということで、私の格闘家時代のツテをたどって、世界的に知られるアメリカの超一流ジムのマシンをズラリとそろえました。同ブランドのマシンがこれだけ並ぶのは、あらゆるスポーツクラブを含めても、実は日本で当社のジムだけなんですよ。

　当社では、「健康なくしてよい仕事はできない！」という社訓をもうけているので、社員は時間を見つけて社内でトレーニングしています。社内のジムという非日常の空間で身体を動かすことで、ストレスの発散になればとも思っているんです。私がインストラクターとして教えているから、間違いがないですしね（笑）。

　さらに、大手プロレス団体で使っているものと同じマットのリングがあります。さすがに、スパーリングはしませんけれど（笑）。もっぱらお客様との打ち合わせに使っています。

　またジムの隣にはカフェスペースがあり、置いているソファやテーブルは、バリの一流ホテルのものと全く一緒。実はバーにもなっていて、エンジニアのみんながいつでも会社でワイワイ楽しめるような空間でもあります。また、今後ダーツや麻雀ができる場所をもうけるなど、色々なアイデアを出しあっていますね。

　こうした遊び心を大事にすることで、社員みんなに喜んでもらいたいし、「ウチの会社ってちょっと面白いんだよ」と、誰かと話題にできるような場所でありたいと思っているんです。