― 豊田塾長が起業した経緯を教えてください。

　私はファイナンシャルプランナーの資格を持っていて、「お金の先生」として地域のいろんなイベントで子ども相手に話をする機会があったのです。

　その中で、学校の授業以外で子どもたちに学んでほしいことは、本当に多くのものがあると考えるようになりました。それが、今の魅錬義塾のもとになったのです。

　さらに私自身、これまでの研修講師や採用面接官の仕事を通じて、多くの若者に必ず質問してきた事があります。「今まで夢中になって楽しかったことはありますか？」―。

　すると、自分のやりたいことに果敢に挑戦した事実を話せる人と、そうでない人がいるんですね。若者には、ぜひ前者の側になって欲しいと思いました。

　そうした素養を持てる人になるには、小学生の時から、自分の目標に向かう挑戦マインドを養うことが必要。「できるんだ！」という意識とイメージをもち、次々と挑戦していく起業家マインドを小学生のうちから身につけてもらいたいと考えたことが、当塾の立ち上げにつながりました。

― 豊田塾長としては、教育業界の現状についてどのように考えていますか。

　2020年度には大学入試改革が予定され、新たな学習指導要領については2017年度から順次実施される予定となっています。学生の個性や特性を生かすAO入試や推薦入試などの制度も浸透してきました。

　また、近年は入試優遇制度に検定試験による資格所得を評価する中学校・高等学校、大学が増加傾向です。

　このように、学校の授業のあり方や考え方、評価の仕方がいま変わりつつあるのです。つまり、工夫や考える知恵をどのように育んでいるかを重視する教育になり、もっと広い視野で人間的な魅力や個性を尊重することを大切にする流れにあると思います。

　だからこそ、受験勉強という一過性の暗記知識を競うような学習でなく、一生モノの知恵や工夫する力を小学生のときから養ってほしいと考えています。

― 今後のビジョンを教えてください。

　自分の心で目標を見つけ、自信を持って新しいことに挑戦する。その積み重ねが、充実した人生を導くと私は考えて思います。その土台を築いてもらうために、今の魅錬義塾をたくさんの親御さんや子どもたちに知ってもらうことが一番の目標です。学校以外のいろんな習い事がありますが、その中のひとつに、当塾を位置づけていただければうれしく思います。

　その上で、今後は中学生・高校生へも塾のプログラムを広げていくことも考えていきます。「子どもたち自身で自分と世界を変えていってほしい」という思いを胸に、起業塾「魅錬義塾」を、全国へと広めていきたいです。