― シロウト考えかもしれませんが、埼玉からさらに北へ行けば、より物件価格が下がるのですよね。もっと利回りの高い物件もあるのではありませんか。
はい。あるにはあるのですが、その顧客にさいたま市内の物件をご提案したのには2つの理由がありますので、お伝えしますね。
ひとつは、お住まいからの距離です。さいたま市であればお住まいの東京都内から、さほど遠くありません。「なにかあったときに自分の目で建物状態を確かめに行くことができる」という安心感がありますよね。金融商品のなかで現物資産である不動産ならではのことではないでしょうか。今回の顧客は、初めての不動産投資の試みで精神的な安心感をお求めでしたので、お住まいから行きやすいエリアを選択しました。
もうひとつの理由は、田舎へ遠ざかるほど、空室リスクが高くなることです。たとえ物件の想定事業収支が高利回りだったとしても、入居率が低下してしまったら元も子もありません。不動産投資の経験者、すなわちセミプロでしたら田舎エリアでも工夫しだいで満室稼働させ、高利回りを得ることも可能ですが、初心者には難易度が高く、経済的・精神的な負荷がかかってしまいます。この点についても顧客の安心感を優先したご提案をさせていただきました。
基本的に当社は空室リスクの高いエリアは除外案件として、顧客へご提案すらしません。セミプロの顧客へ、ごくまれに取り扱うくらいです。「安定的な家賃収入を維持しローン返済を進めながら差額のキャッシュフローを貯めていく。そして、いつでも売却益を得られるような含み益のある資産を構築していく」という、1棟マンション投資のスキームを成立させるためです。ですから、長期的かつ安定的な家賃収入が見込める政令指令都市および県庁所在地を主として、顧客のお住まいに合わせてアレンジメントさせていただいています。
― なるほど、よくわかりました。では、「埼玉の信用金庫から融資を受ける」という提案をした理由はなんでしょう。都市銀行のほうが低金利だと思います。
金利については、その通りですね。不動産投資の融資活用についてお伝えしますと、利用銀行を決定する要因は3つあります。
まず、ひとつ目がご指摘のあった金利ですね。2つ目が融資額、そして3つ目が融資期間となります。メガバンクのような都銀は低金利の一方で、融資額があまり伸びないため、顧客は3割~4割ほどの自己資金が必要となってしまいます。また、融資期間も他行と比べて短期間となりますので、月次返済額が高額になり、キャッシュフローが圧迫され、場合によってはマイナスになってしまいます。よって、資金余力のあるキャッシュリッチな富裕層にとってはよいのですが、なかなかそのような方はいらっしゃいません。
顧客のご要望にあった「自己資金をなるべく抑えて」「キャッシュフローを生む」「2棟目以降も購入できる状態を保つ」ことを目的とした場合、金利については優先順位を譲歩するべきかと考えています。
そこで当社は、とくにこれまでお付き合いのなかった埼玉エリアの信用金庫へアプローチし、交渉のすえ、満額融資を取りつけたのです。顧客が負担する自己資金をかなり抑えた融資付けを実現しました。信用金庫が好条件で融資してくださった背景には、今回は、顧客の出身地がさいたま市であったこともあります。信用金庫は顧客の居住地もしくは出身地で融資の可否の判断をするのです。その結果、自己資金は諸費用分のみの負担ですみ、1棟目の購入にいたることができました。
現在は順調に満室稼働しており月々のキャッシュフローを獲得していただいています。そして「2棟目を購入したい」との依頼を受けており、次の物件を探している最中です。運営に少し慣れてきたせいか、「利回りの高い中古物件も検討したい」と前向きなお言葉をいただいています。
手元資金の範囲内でしか投資できない株式や債券にくらべ、銀行融資を活用することでレバレッジをきかせて大きな資産を手に入れる。不動産投資の最大のメリットを享受いただいているわけです。
プロフィール
- お名前金田 大介
- お名前(ふりがな)かなだ だいすけ
- 出身愛知県
- 身長177cm
- 体重63kg
- 血液型O型
- 平均睡眠時間6時間
- 平均起床時間9時
- 趣味ゴルフ・読書
- おススメ本社長失格
- 今までに訪れた国10ヵ国
- 座右の銘意思ある先に道あり
- 尊敬する人前職の社長
- 尊敬する経営者前職の社長
- 尊敬する歴史上の人物真田幸村
- 好きな漢字一文字志