― 「女性が稼ぐメソッド」とはどのようなものですか。

　まず自分の価値を知ることから始まります。単に自分のやりたいことという表面的な思い付きでは途中でぐらつきますから、もっと深いところからそれを導き出します。

　そして、自分の価値には2つのものが絶対に必要です。それは「本質価値」と「経験価値」。自分自身がもっている才能の部分と、自分自身が経験してきた部分。その2つを活かすことがビジネスの成功には非常に重要です。

　本質価値と経験価値が明確になれば、そこから「使命感」が位置付けられていきます。自分がビジネスを成功させて「稼げる」ようになるためのモチベーションになるものです。この3本柱を土台としながら、具体的なビジネスの中身を組み立てていくわけです。

― プログラムで重視している部分は何でしょうか。

　女性の脳を「ビジネス脳」に変えることです。そのために、ビジネスの一面的なことだけでなく、自分を知り、どうやってビジネスの中身を組み立て、どう実践をしていくのかをトータルで教えていきます。それをすべて女性の視点で教えていくことが私たちの予備校です。

　だから、ある意味すごく低レベルなことから学んでもらうんです。たとえば新聞の読み方から始まって、日常の意識を少しずつビジネス脳に変えていくことから教えるんですよ。

　最初は消費者の頭だった女性の意識を、階段を１つひとつ上るように着実に変えていきます。そして出口では、男性の中に混じって「雌ライオン」として太刀打ちできるまでのスキルを修得していきますね。

― 女性がビジネスをするために必要なことは何でしょうか。

　ひとえに感情のコントロールです。女性は感情に響いたものはいち早く吸収できる特質があり、それを上手に活かせばビジネスでも成功するのですが、逆に感情に左右されてしまってビジネスの落とし穴にはまることが多々あります。

　だからビジネスではいかに感情をコントロールできるかが非常に大切。脳の使い方を変えて、理論による思考を組み合わせて客観的に判断することが必要ですね。

　それができた普通の主婦やＯＬなどの多くの女性たちが、自分が持つ本質を活かして、新たなフィールドを開拓する独自のビジネスを生み出しています。

　自分のビジネスが世の中の役に立つことで、自分は価値がある人間だと感じられていき、それが得られれば女性は幸せなんです。そして、やるからには稼げなければつまらないという考えで皆さん頑張っていますよ。

― 今後のビジョンを教えてください。

　東京以外にも本当のビジネスを学びたいという女性はたくさんいますから、これから全国に「女性ビジネス予備校」を展開していきます。その上で、予備校の事業をフランチャイズチェーンにし、女性が経営者として手掛けていける環境を作っていきたいですね。そして年収1000万を稼げる女性経営者を全国に育てていくことを目指しています。

　また女性ビジネス予備校の拡大とともに力を入れているのが「PHP女性ビジネス友の会」の振興です。女性がビジネスで自立していくための奉仕活動ですが、こうした動きを連動していっそう拡大させながら、女性がビジネスで成功するためのサポートを今後も力強く続けていきます。