― 初心者限定のダンススクールというコンセプトで立ち上げたのですね。

　はい。自分がダンス未経験ということで、もし初心者を大切にしてくれるアットホームなスクールがあれば、入りたいんじゃないかな…と思ったのです。講師の人柄が良くて、クラスの雰囲気が良ければ絶対に人が集まると思いました。

　それまでダンススクールというと、実績や経験豊富な講師や先生が自分のスタイルで指導しているもので、ビジネスで大切な「顧客目線」のものではありませんでした。

　そうしたスクールはとても敷居が高く、初心者の人は怖くて飛び込む勇気が持てません。だから、初心者がダンスを楽しいと思えるような指導ができる人を講師として迎えて、誰もが気軽に教わることのできるスクールを立ち上げたいと考えました。

― 講師のどのような人間性を重視したいと考えたのですか。

　ダンスの実績や経歴などは求めず、人に教えるのが好きであること、初心者の方に丁寧にダンスを教えてあげられるという人柄をとにかく重視しました。

　最も大切なのは、やはりアットホームな雰囲気を作れるような人としての優しさですね。できない人に対して教えるのは何でも大変で、相手のことを思いやる気持ちがとても大事です。不安に思う人にできるだけ休み時間に声をかけるなど、初めて来た雰囲気にしない、ずっと通っているようなフレンドリーな空気感を作れるよう、講師たちはいつも気を配っていますね。

― 実際にレッスンではどのような雰囲気なのですか。

　楽しそうですね。講師も生徒さんも笑顔がとても良くて、みんな本当に楽しそう（笑）。あるクラスを見に行ったときには、私自身、素直にこの輪に「入りたい」と思いました。講師自身がレッスンを楽しむことで、生徒の皆さんにも笑顔が伝染していくのだと思います。

　レッスンでの雰囲気作りには、生徒さんの存在も大きなものがあります。新しく入った方に「一緒にやらない？」って声をかけたり、「最初は私も全然できなかったのよ」と最初の頃の動画を見せてくれるなど、気軽に話しかけてくれています。

　生徒さん自身が皆さん最初は初心者でしたから、入ってきた方の気持ちがよく分かるんですね。だからみんな友達感覚でお互いに楽しめる。講師と生徒さん、そして生徒さん同士の心の繋がりが、リアンならではのアットホームな雰囲気を作っているんだと思います。