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ニッポンの社長 > インタビュー > 社長区分なし > 株式会社フロンティアエンゲージメント 代表取締役 安岡 正晴

― 安岡社長の起業に至る経緯を聞かせてください。

 小さい時から子ども心に「有名になる!」という確信めいた気持ちがなぜかあったんですね。だから「起業して社長になる」と学生のときから決めていて、25歳までに起業するという目標を立てていたんです。でも当時の自分はいわゆる器用貧乏で、一通りある程度のことはできても、自分の武器になるような強みがありませんでした。それを得るために、極めたいと思ったのが「営業」です。大学の就活では銀行や証券会社からも内定をもらっていましたが、あえて一番厳しいと言われている営業会社に入ったのです。

 そこは教材の訪問販売を行う、「売るまで帰ってくるな!」という猛烈な教育系ベンチャー企業。最初は全く売れませんでした。でも4か月後から一気に成績が伸びて、半年後には全国のトップセールスを獲得。そして1年目の9月に社長から直接声が掛かり、いきなり子会社の社長を任されることになったのです。

― すごい抜擢ですね。どうやって成果が上がるようになったのですか。

 昔から人と話すのは好きだったのですが、営業トークでの押し引きのバランスがとれるようになったのが大きかったと思います。場数を踏んで表情や受け答えなどお客様とのコミュニケーションに自信が持て、成果にどんどんつながっていきました。

 子会社の代表という責任あるポジションを任され仕事は充実していましたが、社会人2年目の途中で、自分で決めた25歳までの起業にはあと1年しかないという思いも募っていました。そこで、起業して勝負できる新たなスキルが欲しいと考えたのです。

 当時はベンチャーブームでインターネット隆盛の時期。典型的なアナログ人間だった自分から見ても、これからの時代はネットの知識が不可欠と強く感じるようになっていました。それには今の立場を放棄してでも新しい環境に踏み出すしかない。そう考えて新興のインターネット関連会社に転職したのです。

 そこでネットの広告代理店事業を叩き込まれ、ネットメディアの立ち上げを経験し、メディア営業や運営、クラウドソーシング事業の立ち上げにも携わりました。インターネットは初めての経験だったにも関わらず、多くのことを任せて学ばせてもらい、ネットを使って社会に新たな価値を提供していく楽しさを実感できましたね。今ではその会社は上場し、クラウドソーシング事業も国内最大級のサービスとなっています。

― そして起業へとつながるのですね。

 はい。インターネットは時代を変えるすごいものと分かりましたが、その一方でかつての自分のように、ネットに対する知識のない人はその価値が十分に伝わっていないと感じたのです。

 インターネットがもつ力をすべての人が実感でき、誰もがネットの価値を最大限に活用できるサービスを創りたい。そのために「自分がやるしかない!」と強く思いました。

 そして、「新しい機会を創り出す」という思いをフロンティアエンゲージメントの社名に託し、2010年9月に起業したのです。

著名経営者

  • 株式会社スタジオジブリ

    鈴木 敏夫
  • シダックス株式会社

    志太 勤
  • 伊那食品工業株式会社

    塚越 寛
  • 株式会社セプテーニ・ホールディングス

    七村 守
  • 楽天株式会社

    三木谷 浩史
  • GMOインターネット株式会社

    熊谷 正寿

プロフィール

  • お名前安岡 正晴
  • お名前(ふりがな)やすおか まさはる