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ニッポンの社長 > インタビュー > 顧客主義を追求する社長 > 株式会社富士薬品 代表取締役社長 高柳 昌幸

― 働き方への取り組みについても聞かせてください。社員のモチベーションを高めるために行っていることはありますか。

 いろいろあります。ひとつあげれば、「仕事を頑張った成果はしっかりと評価してあげたい」という思いから、たとえば優秀な成績を収めた社員とその家族を褒賞旅行に招待していることがあります。2泊3日で東京ディズニーリゾートを訪れ、パーク内のホテルに泊まってパーティーを開催。そこにはディズニーの人気キャラクターたちも遊びに来てくれるんですよ。

 また私は、評価の対象として個人の頑張りはもちろんなのですが、チームとしての成果を重視したいと考えているんです。営業所長や店長を中心に、スタッフでチカラをあわせて成し得た成績にしっかりと目を向けてあげたい。そうした評価と褒賞の仕組みづくりに注力しています。

 そして、同じ目標に向けて歩む社員同士の親睦をより深めてもらうためにも、当社には昔から「すき焼き」を囲む文化があるんです。本社にはすき焼きができるコミュニケーションルームがあり、全国から集まるマネージャー会議などのイベントの際に、みんなですき焼きを堪能。当社の名物行事でもあり、こうした風通しのいい風土は自慢のひとつですね。

― 楽しそうな伝統ですね。

 当社は新しいことに果敢にチャレンジすると同時に、良き伝統を保ち続けることにも注力しています。その根本には、「一度始まったお付き合いというのは、大事な“ご縁”として長く続けていきたい」という考え方があるんです。たとえば置き薬のお客さまはまさにそうで、長くお付き合いをしていく“ご縁”の商売です。

 また、サッカーJリーグの地元クラブである「大宮アルディージャ」へのスポンサードもそうです。スタートしてもう15年以上になります。地域への貢献という意味で、特にスポーツに対する支援は積極的に行っています。たとえば女子テニスの「セイムスガールズカップ」の開催など、ジュニア選手の育成をサポート。「セイムス ワールドチャレンジプログラム」と題して、世界のトップレベルを目指していくための支援を行うプロジェクトです。こうした活動を通して社会に恩返しをしていくことは、企業の大事な役割のひとつだと考えています。

― 最後に、今後のビジョンを教えてください。

 これからも、「医薬品を中心とした事業で社会に貢献していく」という軸は決してブラさず、お客さまの生活に役立つ薬を幅広くご提供していきます。

 私はOTCといわれる一般市販薬は、多くの方の日常を豊かにするものだと思っているんです。かゆみや痛み、不快感などがあると、仕事や普段の生活に大きな支障をきたしてしまう。それが、身近な市販薬を使うことで改善される。それによって、普段と変わらない日常を取り戻すことができます。「いつでも近くに薬がある」という安心の環境を築くこと。みなさんのQOL、つまり「生活の質」を良くしていくための取り組みに、これからも注力していきたいと思います。

■ 高柳 昌幸 (たかやなぎ まさゆき)

1961年、埼玉県生まれ。1984年に明治薬科大学薬学部卒業後、大手製薬会社勤務を経て1989年に株式会社富士薬品に入社。2005年6月に同社代表取締役社長に就任した。積極的なM&Aでグループ化を進め、ドラッグストアの全国展開を目指すとともに、2013年9月には自社開発した医療用医薬品の新薬を販売するなど業容を拡大。ドラッグストア・調剤薬局・医薬品の開発製造までを行う複合型医薬品企業として成長を続けている。またJリーグ「大宮アルディージャ」への長年にわたるスポンサードや女子テニスのジュニア選手の育成などスポーツ支援を軸とした社会貢献活動にも注力している。

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プロフィール

  • お名前高柳 昌幸
  • お名前(ふりがな)たかやなぎ まさゆき